先日このようなニュースを耳にしました。
外国人を装い現金をだまし取る、いわゆる「国際ロマンス詐欺」と呼ばれる手口で、男女3人から現金をだまし取ったとして、ガーナ共和国国籍の男ら3人が逮捕された。
詐欺の疑いで逮捕されたのは、大阪市東淀川区に住むガーナ国籍のアンポフォ・ビスマーク・アモアコ容疑者ら3人。アンポフォ容疑者らは、2020年2月~7月にかけ、SNS上で架空の外国人なりすまして、男女3人に恋愛感情を抱かせ、宝石を送った際の関税などとして現金あわせて約340万円をだまし取った疑い。アンポフォ容疑者は容疑を否認している。
この手口は、「国際ロマンス詐欺」と呼ばれていて、これまでに男女60人以上がガーナを拠点とする組織による被害に遭い、被害総額は約1億4000万円に上るとみられている。
近年このように相手の恋心を利用して大金をだまし取る「国際ロマンス詐欺」の被害が相次いでいます。
一体、国際ロマンス詐欺とはどのような手口で行われるのでしょうか。

被害にあった女性の体験談がこちらです。
被害女性は兵庫県在住のシングルマザーのAさんです。
Aさんは2021年1月に国際ロマンス詐欺の被害に遭いました。
きっかけとなったのはマッチングアプリです。
「“いいね”が来た相手とやり取りを始めて、韓国人と日本人のハーフと名乗っていて。私がすごく韓流が好きだったこともありまして、サイトに入るよりも、直接やりとりをスムーズにしたいということで、LINEに誘導されたんです。」(Aさん)
その男はジャックと名乗り、連絡先を交換するとすぐに、拙い日本語で猛烈なアプローチをしてきたといいます。
結婚を意識させる、日本人男性には無いような積極的なアプローチに対しAさんは…
「自分をすごく持っているし、本当に他愛もない仕事の悩みとかも真剣に答えてくれますし、そういう所に惹かれていってしまった形です。」(Aさん)
毎日LINEのメッセージのやり取りをする中で、ジャックは、頻繁に”ある話題”を持ち出すようになります。
それが投資の話です。
ジャックが勧めてきた投資サイトは、あらかじめサイトに仮想通貨を送金し、かける金額を決めアルファベットや番号を選びます。
その組み合わせ次第で払い戻される金額が増えたり減ったりする仕組みで、投資というよりギャンブル近いようなものでした。
Aさんはジャックが指定したとおりの組み合わせでお金を賭けたところ、2万円ほどの利益が出ました。
するとジャックは「二人の将来のためにもっとお金を増やそう」と、より多額の送金を執拗に促すようになります。
簡単に利益が出て錯覚してしまったAさんはその後100万円ずつ入金してしまい、計570万円もの大金を入金してしまいます。
送金後不安になったAさんは、ジャックの言う“投資”についてインターネットで検索し、同じような手口で詐欺に遭った多くの被害いることを知りました。
相手の恋心につけこむ手口には、ある共通点があります。
それは外国の軍人・弁護士・外交官・医療コンサルタントといった、非常に社会的に地位の高い人物を名乗って騙すという事です。
パスポート、運転免許証、IDカード、非常に精巧な身分証明書などを被害者に送りつけて被害者を信用させようとしてきます。
実際にAさんもジャックから免許証が送られてきましたが、記載の住所にあったのはコンビニエンスストアでした。
このような国際ロマンス詐欺は近年後を絶たないのですが、その被害額はというと8億円以上に上ると言います。
お金を一旦渡すと取り返すのが難しいのがこの手の詐欺です。
何かしら違和感がある場合は、必ず近い人に一度相談をしましょう。

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